「ヤクルト１－０阪神」（２３日、神宮球場）

　文字通り、心強い「助っ人」となってくれそうだ。来日２度目の登板で初黒星となった阪神のアーロン・ウィルカーソン投手。だが、６回１／３を１失点の好投を誰も責められないだろう。

　「制球も良かった。途中からちょっと配球も変えて、相手打者も高めのボールを狙ってきてるところがあったので、試合の中で変えられたのは良かったかなと思います」

　相手ベテラン・石川との引き締まった投手戦。悔やまれるのは、０－０の四回だ。先頭・青木に対してカウント３－１から投じた外角高め直球を、右翼席へ運ばれた。来日初被弾で先制点を献上。「簡単にストライクを取りに行ってしまった」と反省した。

　それでも、昨季王者に対して堂々の投球だ。速いテンポで淡々とアウトを重ね、終わってみれば七回途中９０球を投じて、無四死球の３安打７奪三振。矢野監督は「いろんなバリエーションのアウトの取り方ができるんで、（一度）対戦したからといって（相手は）簡単とは思わないよね」と今後も計算できる存在として期待した。

　「阪神タイガースで戦える選手になれたかなと思います。チームメートも、チーム自体も素晴らしいので、何とか良い状態をキープしてチームのために頑張っていきたい」と右腕。新たな仲間のために、力を尽くす。