【狩野恵輔氏の眼】阪神の助っ人が見せた巧み

 「阪神2-1巨人」(16日、甲子園球場)

 阪神の先発・ウィルカーソンは制球力の高さが光った。傾向として、外国人投手は変化球のコントロールがアバウトなタイプが多いのだが、しっかりとコーナーに投げきれるコントロールが効いていた。

 中でも特徴的だったのは、打者の左右に関係なく持っている球種を満遍なくコーナーへ投げられていた点。岡本和やウォーカーら、右打者の内角にチェンジアップを見せるといった投球術は巨人打線に有効だった。

 自分の球種の上手な使い分けを知っているのだろう。例えば右投手ならスライダーで左打者の内角を突くなど、配球に偏りが生じる場合がある。だが、この日のウィルカーソンはストレートのキレを生かしながら、有効的な変化球の使い方を見せていた。

 またアルカンタラ、湯浅、岩崎の継投で、1点差で勝ちきったことも大きい。中でも湯浅は今日のような若手らしく勢いのある投球を続けてほしい。疲労が出てきた時の抑え方などは、経験を重ねながら学べばいい。

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