阪神・佐藤輝プロ初2番不発も井上ヘッド「全然あり」15日・巨人戦も2番で
「中日4-1阪神」(14日、バンテリンドーム)
2番・佐藤輝のカンフル剤も効かないほど重症なんか…。阪神は開幕から4番を務めた佐藤輝明内野手(23)をプロ入り初めて2番で起用したが、九回に完封負けを阻止するのがやっと。引き分けを挟んで6連敗となり、泥沼の勝率6分台から一向に抜け出せない。15日からは本拠地・甲子園で巨人との伝統の一戦。ホンマにもう、頼むで-。
“奇策”は通じなかった。もがき苦しむ阪神ベンチが、打開策としてひねり出したのは「2番・佐藤輝」。決して調子が落ちているわけではない。それでも開幕から4番を任せ続けた主砲の打順を変更してまで、流れを変えようとした理由を井上ヘッドコーチが試合後に説明した。
「4番を誰にするかというところから始まって、輝明を外す時に何番に持っていこうかと。今は2番に一発のあるバッターを置くのが流行ではないけど、全然ありなわけで。悪い流れを断ち切る意味ではありなのかなと」
思い切った策を講じても“悪い流れ”は簡単には断ち切れない。中日右のエース・柳の前に、この日もスコアボードには『0』が並んでいった。
しかも、先頭の中野がチーム初安打で出塁した四回は、その2番・佐藤輝が二ゴロ併殺打に倒れる。自身今年初のダブルプレーに打ち取られた背番号8は、ベンチに戻ってぼうぜんとした表情で宙を見つめた。さらに六回2死一、三塁の得点機でも二ゴロ。打開策として打った手が、裏目に出るのが今の阪神を表している。
九回に大山の犠飛で22イニングぶりとなる得点を挙げ、2試合連続の完封負けは免れた。しかし、8日・広島戦(甲子園)の六回にロハスが放った右越え適時二塁打を最後に、何と52イニング連続でタイムリーがない。
17試合消化時点で1勝のみは、プロ野球史上ワースト。またひとつ“暗黒記録”を更新し、勝率はさらに下がって『・063』となった。「みんなも何とかやろうという姿勢を見せてくれていること自体は俺も肌で感じている。ただ、プロである以上『やろうとしたけど、できませんでした』っていうのは、これはやっぱり変えていかないとダメなところだと思う」。矢野監督の表情は厳しい。
井上ヘッドは九回の打席で中前打を放った佐藤輝を、菅野と対する15日の巨人戦でも2番に据えることを示唆した。阪神の先発にはコロナ感染で出遅れていたエース・青柳が帰ってくる。これを勝利のきっかけにできないようなら“無間地獄”は、さらに続いていく。
野球スコア速報
関連ニュース



