阪神・西勇「これも結果やし」気迫の1失点も白星スルリ 広島キラーぶり発揮でも遠い1勝

 6回、坂倉の打球を好捕した中野を笑顔でたたえる西勇(撮影・立川洋一郎)
 サヨナラ打を打たれた湯浅に声をかける西勇
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 「広島3-2阪神」(29日、マツダスタジアム)

 鯉党の赤い波が大きく揺れる。歓喜に沸くマツダスタジアムとは対照的に、三塁側の阪神ベンチは表情を失っていた。悲劇的なフィナーレで開幕4連敗。そんな中、すぐに阪神・西勇輝投手(31)は立ち上がった。逆転サヨナラ打を献上した湯浅の元へ歩み寄り、優しく肩をたたいた。

 帰りのバスに乗り込む直前。広島ファンの喜ぶ声が漏れ聞こえる中で、足を止めた右腕は「これも結果やし、続けていいピッチングというのも(しながら)。チームに勝ちがどんどん転がってくるように、応援するだけかなと思っています」と淡々と言葉を並べた。

 序盤は細かい制球に苦しみ、毎回走者を背負う苦しい展開。三回には小園に先制の右前適時打を浴びた。それでも「ボール自体は浮かさないように」と多彩な変化球を低めに集め、徐々に本来の投球を取り戻していった。

 「我慢比べでしたね。その(低めの)ボールを投げられた結果やし。いいふうにずっと低めに投げ切れていた自分がいたので」。四回以降は無安打投球。六回に味方が逆転し、さらにギアを上げた。6回2/3を4安打1失点と気迫の投球。大黒柱の意地を見せつけた。

 矢野監督は「よう粘ってくれたよ。立ち上がりから球数も増えていたし。あのイニングまでしっかり投げてくれたというのが一番、今日の試合であそこまで持っていけたということなんで」と108球の奮闘に感謝。福原投手コーチも「何とかチームに勝ちをというピッチングだったと思います」と評価した。

 開幕2戦目の小川、3戦目のドラフト3位・桐敷(新潟医療福祉大)はそろって試合中盤に打ち込まれ、ノックアウトを食らった。一方で、経験豊富なプロ14年目右腕は違った。尻上がりに調子を上げ、広島打線を封じた。チームを鼓舞した。

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