【狩野恵輔氏の眼】阪神ドラ4前川は高卒新人ではなかなか見られない対応力

 「オープン戦、阪神2-2巨人」(13日、甲子園球場)

 オープン戦ではあるが、1軍初出場で2安打した阪神の高卒新人・前川は対応力の高さをうかがわせた。追い込まれたカウントになると、自ら打撃のタイミングを変えて反応できる辺りは大したものだ。

 この日の2安打は、いずれも2ストライクからの3球目。浅いカウントの時は右足を上げてステップしフルスイングしていた。一方で不利なカウントになると、右足の上げ幅を小さくするなどして、コンパクトなスイングに変えた。

 相手投手に対しタイミングを取れているからできる打撃。高卒1年目の選手にはなかなか、見られない技術といえる。また、150キロ台を計測していた巨人先発・赤星の直球にも、アルプス席に鋭いファウルを放つなど振り負けていなかった。

 スイングにキレもあり打撃能力は申し分ない。体つき、下半身もしっかりしている。守備や走塁面では覚えなければいけないことが多くあるものの、またひとり楽しみな選手が出てきた。

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