阪神・糸原 初実戦いきなり復活弾 コロナ出遅れも開幕二塁譲らん「存在感出そうと」

 5回、2ランを放ち笑顔でナインとタッチを交わす糸原(撮影・飯室逸平)
 右越えに2ランを放つ糸原(撮影・山口登)
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 「阪神紅白戦、白組5-2紅組」(24日、宜野座村野球場)

 阪神・糸原健斗内野手(29)が24日、今キャンプ初の実戦に出場し、いきなり復活弾を放った。3-0の五回無死一塁から、小川の145キロを右翼の芝生席に突き刺した。今月上旬に新型コロナウイルス陽性判定を受けて出遅れたが、さすがの存在感を発揮。レギュラー死守を狙うチームリーダーが、若手に格の違いを見せつけた。

 南国の強風がピタリとやんだ直後、宜野座に「パチン!」と快音がこだました。今キャンプ初実戦で、糸原が会心の一撃だ。ニコニコ顔でベースを回り、ガッツポーズに喜びの感情があふれ出た。

 「自分でもびっくりしています。めちゃめちゃうれしかった。コロナになって野球ができない日々が続いたので今日は楽しんでいこうと思っていました」

 3点リードの五回無死一塁。小川の145キロ速球を思い切って引っ張り、右翼の芝生席へ運んだ。今年もレギュラーの座は譲らない。そんな決意がにじんだ復活弾だった。

 初回の1打席目は先発・村上からストレートの四球で出塁。七回の4打席目にはルーキー左腕・鈴木からも四球を選び、2打数1安打2四球。「後輩が気を遣って、たくさんボールを見せてくれたんじゃないですか?」。持ち味を存分に発揮し、ニヤリと笑った。

 2月上旬、新型コロナウイルスに罹患(りかん)。予期せぬ出遅れに危機感を募らせつつ、1人の時間を有効活用した。ホテルの自室で過去の映像を見返し、「どういう体の使い方をしていたのかなと。いい時間になったと思う」。キャンプで熊谷、小幡、高寺ら若手がアピール合戦を繰り広げる中、冷静に自分と向き合い続けた。

 「ポジション争いを周りから言われるので、ここぞとばかりに存在感を出そうと思って。たまたまホームランになって良かった」

 矢野監督は「安心というか、今年は最低3割打ってもらわないと困る」。愛情たっぷりのゲキに糸原も奮い立つ。キャリアハイは2020年の打率・294。「(打率)3割と出塁率4割をやって、監督の優勝、胴上げに貢献できるように頑張ります」。監督就任以来、リーダーとしてチームを引っ張ってきた意地がある。矢野監督ラストイヤーも二塁のレギュラーは不動だ。

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