混沌とする阪神の二遊間争いの決め手は?岡氏が推すのは「小幡」 ポイントは体の強さ

 阪神の二遊間争いが混沌としている。昨季、遊撃で盗塁王を獲得した中野が下半身のコンディション不良でキャンプ2軍スタート。二塁で実績を残す糸原も新型コロナウイルスに感染し、調整に遅れが生じている。若手選手にとってはチャンスだが、ここまで実戦計4試合で目立ったアピールをする選手は出てきていない。

 阪神、広島、オリックスで長く指導者を歴任してきたデイリースポーツ評論家・岡義朗氏は、そんな中でもレギュラーを期待できる若手の最右翼として「小幡」の名前を挙げた。高卒4年目を迎えた若虎について「少しずつだけど、年々、上積みをしてきている。細かいことを言えば、ボールを捕球する時に抱え込むクセがあるから、もっと前でさばいてほしいというのはあるけど、全体的に見て一番良いんじゃないかな。打撃も良くなってきてるしね」と分析した。

 その上で「広島時代の丸とかもそうやったけど、レギュラーを取る選手は春のキャンプから目立ってシーズンでも一気にポジションを奪ってしまう。そして1シーズンで打率・280で10本塁打くらい残せば、じゃあ来年も期待できるなと首脳陣もなる。近本を見ても最初はそのラインで、年々成長して3年目で3割を超えたでしょ」と解説。実戦練習が本格化していくキャンプ第4クール以降で、どれだけ結果を残していけるかが第一の関門となる。

 その上で「プロでは身体能力とか言われるけど、一番大事なのは体の強さなんよ。故障がちな選手はなかなか首脳陣もレギュラーとしては考えづらい。昔の阪神で言えば掛布、岡田、真弓は少々のことでは休まなかった。最近では金本もそうだし、新井、鳥谷もいい例。基礎体力、そして故障したとしても試合に出る調整力があったよね。トレーニングでそれだけの体も作っていた」と回顧する。

 「イチローもまったく故障しなかったし、やっぱり故障しないということはチャンスをモノにする力の一つだと思う」と語った岡氏。小幡は入団から3年間、大きな故障もなく着実に力をつけてきた。今年はレギュラー最有力の2人が出遅れているだけに、一気に奪い取る絶好機とも言える。

 さらに全体を見て「木浪も巻き返してくるだろうし、中野は去年結果を出して、今年が勝負の年だと思っているだろうし。糸原も黙っていないはず。熊谷も打撃が良くなってきている印象はあるしね。また高寺や遠藤は今、1軍の首脳陣に『見てもらえる』時期だから。ここで何か光るモノを見せてほしい」と語った岡氏。開幕で二遊間を組むのは果たして-。強固なセンターラインを組むためにも、2枚の人選に注目が集まる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス