阪神・伊藤将に死角なし 今季初対外試合で3回0封 投球の幅広げ省エネ32球好投
「練習試合、阪神3-0楽天」(12日、宜野座村野球場)
開幕投手候補の阪神・伊藤将司投手(25)が12日、練習試合・楽天戦(宜野座)で先発し、3回2安打無失点と好投した。フォークの握りの深さを変えたり、昨季あまり見られなかった左打者へのチェンジアップを駆使するなど、効果的に内外にボールを投げ分けた。球数は32球とテンポも良く「アピールした結果(開幕投手に)結びつけられれば」と闘志を燃やした。
開幕ローテ入りへ、死角は見当たらない。今年初の対外試合に先発した伊藤将が、3回無失点と楽天打線を簡単に料理。球数は32球とテンポも良く「右、左の内角という課題を持って投げたが、今日はできたんじゃないか」と充実感がにじんだ。
ハイライトに挙げたのは二回1死、右打席の田中和との勝負。カウント1-2から内角低めフォークでファウルとし、139キロ外角低め直球で見逃し三振。「ああやって内を攻めて、外で見逃し三振を取れたのはいいこと」と課題としている投球を実践できた。
自主トレでオリックス・能見から教わったフォークの手応えはまだまだだという。それでも、状況に応じて握りの深さを変えていることを明かし「まだ落ちが甘いのかなと。練習して公式戦に使えるようにしていきたい」と、さらに精度を高めていく構えだ。
昨季、あまりなかったような攻めも見せた。二回から左打者にもチェンジアップを投球。二回2死での辰己に対し、カウント1-1から同球種を外角に投げ込みストライクを奪うと、次の球に内角直球を投じるなど内外で緩急を付け、結果的に二ゴロに封じた。
共同通信デジタルによると昨季は全体の7・4%しかチェンジアップを投じていない。「去年は(チェンジアップを)そこまで投げることはなかった。試しながらやっていくという」と投球の幅を広げる選択肢の一つとして、有効になり得るかを見極めていく。
青柳、秋山、西勇とともに開幕投手候補として期待する矢野監督も「今ぐらいの時期であれぐらい投げてくれていたら安心かな」と頬を緩めた。それでも伊藤将は「(開幕投手に)まだ決まったわけじゃないので。アピールした結果が、そこに結びつけられればいいな」とキッパリ。大役を射止めるため、圧倒的な存在感を示していく。
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