阪神・スアレスが持つストッパーの必須条件 「本塁打を打たれない」 今季はツーシーム倍増
阪神のロベルト・スアレス投手が2年連続のセーブ王を獲得した。セーブシチュエーションでの失敗はわずかに1度。矢野阪神が貯金「21」を積み上げる原動力になったと言っても過言ではないだろう。
その中でも特筆すべき数字が被本塁打数。今季は「0」に終わり、阪神で60試合以上を投げたピッチャーでは史上初となった。かつて巨人・原監督が「ストッパーの条件は、本塁打を打たれないことが一番」と語っていたことがあったが、僅差の場面で一気に追いつかれる、逆転される危険性があるのがホームランだ。
スアレスは最速160キロ超のストレートだけで無く、150キロ台後半で鋭く右打者の足元に沈むツーシームを今季は多投した。共同通信デジタルによると2020年は全投球のうち23・8%だったのに対し、今年は43・8%へと上昇。打者から見れば150キロ超で右なら膝元に、左ならアウトローに低く沈み込むボールをスタンドまで運ぶのは至難の業だと言える。
そしてスアレスのボールであれば、そう簡単に連打を浴びることはない。クイック、けん制、フィールディングもプロ野球でトップレベルの力量を持っており、一発さえ防げれば失点する確率は減る。絶対的守護神として君臨できた要因が、ここにある。
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