矢野阪神 連夜の積極采配はまらず 拙攻、また拙攻で今季ワースト17残塁

ファンへのあいさつを終えグラウンドを後にする矢野監督ら(撮影・飯室逸平)
六回1死一、二塁 代打・糸井は空振り三振に倒れる
九回2死一、三塁 マルテが見逃し三振に倒れ、ゲームセット
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 「ヤクルト6-4阪神」(10日、神宮球場)

 悔いが残る敗戦となった。阪神がヤクルトとの直接対決3連戦で負け越した。矢野燿大監督(52)が先発・ガンケルを3回2失点で諦める連夜の積極采配を見せると、四回に4点を奪って逆転。だが、打線が今季ワーストの17残塁の拙攻で逆転負けを喫した。ヤクルトの優勝マジックは9に減り、後がなくなってきた。

 ツバメの背中が遠のいていく…。1勝1敗で迎えた天王山第3ラウンドは、今季最長4時間19分の大熱戦となった。序盤から塁上をにぎわせ、2点を追う九回も2死一、三塁と一打逆転の好機を作った。だが、頼みのマルテは見逃し三振。終わってみれば拙攻、拙攻の連続で今季ワースト17残塁を数えた。

 「最後もそうやけど三回までにちょっと点を取りたかったわな。あそこで点を取れないのがなかなか。いろんなところで四球もいっぱい出しちゃったし、原因はある」

 矢野監督の積極采配は結果的に空転した。先発・ガンケルを3回で諦め、早めの継投に出た。だが、若き救援陣が重圧にのみ込まれてしまう。

 2点リードの五回無死は2番手・馬場が塩見にソロを被弾して降板。続いて登板した3番手・及川は3連続四死球で無死満塁としてマウンドを降りると、4番手・小川がオスナに同点犠飛を許した。指揮官は「攻めた結果なんだけど、四球じゃ何も起こらない」。八回はビハインドの展開でセットアッパー・岩崎を投入。執念の7人リレーも、9四死球を与えたことが逆転負けにつながった。

 打線も拙攻を繰り返した。四回1死満塁は中野が同点2点適時打を放ち、なお1死満塁で大山が幸運な一打を放つ。三塁ゴロで併殺と思われたが、白球は村上のグラブの下を通過。適時失策で2点を勝ち越した。

 運も味方につけても快音は響かない。6イニング連続で得点圏に進めた六回は無死一、三塁から小野寺が投ゴロ。代打・糸井は初戦に続いて田口に空振り三振に仕留められ、前夜のヒーロー・島田も3球三振に終わった。

 1勝2敗でカード負け越しとなり、ヤクルトの優勝マジックは「9」。逆転Vのハードルは一段と高くなった。それでも矢野監督は「ファンの人も最後まで応援してくれる。連勝せなあかんのは分かってるし、全員の気持ちで最後まで戦っていきます」と力を込める。残り11試合。現実は厳しくても諦めない。奇跡を起こすため、最後まで戦い抜く。

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