阪神・栄枝「投手に1軍へ上がって活躍してもらいたい」18連勝引っ張る男の意外な目標

 18連勝と2軍新記録を更新し続ける阪神2軍。ドラフト4位・栄枝裕貴捕手(23)=立命大=は、連勝中の13試合で先発マスクをかぶった。平田2軍監督は「投手を引っ張っている」と働きを高評価しているが、勢いに乗る男の目標は意外な答えだった。

 「一番は(バッテリーを)組んでいる投手に、1軍へ上がって活躍してもらいたい」

 1軍には梅野、坂本、原口の先輩捕手がそれぞれに地位を確立している。ただ、栄枝は決して昇格を諦めたわけではない。今は地道に力をつけることに重きを置いている。

 2軍でも高橋や藤浪ら1軍級の投手とバッテリーを組んだ。心がけたのは1軍で通用する投球を引き出すこと。「例えば、直球を待っているところに、わざと直球を投げさせてファウルで稼いだりとか」。2軍だから抑えられる-ではなく、その先を見据えて投手にも意図を伝えた。

 3月末に右肋骨(ろっこつ)を疲労骨折。約2カ月、実戦から遠ざかった。ただ「1軍の試合やファームの試合も見て、組み立てを学んだ」ことが、心の余裕を生んだ。課題だったブロッキングも上達。投手から絶大な信頼を寄せられている。

 故障後の先発マスク試合は19勝2敗4分け。「でも、負けた2試合をはっきりと覚えている」。使い分ける3冊のノートに反省点を記し、改善に努めてきた。ファームで急成長を続ける未来の正捕手候補。球史に残る連勝は大きな財産となるはずだ。

◆栄枝 裕貴(さかえだ・ゆうき)1998年5月16日生まれ、23歳。高知県出身。180センチ、81キロ。右投げ右打ち。捕手。高知、立命大を経て2020年度ドラフト4位で阪神入団。1軍出場なし。今季ウエスタンでは40試合で打率・258、1本塁打、15打点。

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