阪神・中野 9度目の3安打「テルの分、もっとやってやろう」近本以来の“新人2桁”王手
「広島1-4阪神」(11日、マツダスタジアム)
2番の打順が板についてきた。鮮やかな流し打ちで阪神・中野が今季9度目の3安打をマーク。新人では19年・近本以来となる2桁猛打賞にリーチをかけ「自分の役割は塁に出ることが一番大事。後ろに良い形で回そうと意識しながら試合に入っていけているのが、良い結果になっている」と納得顔だ。
三回の第2打席で左前へポトリと落とすと、六回は先頭で左前打を放ち、マルテの先制3ランを呼び込んだ。さらに七回も逆方向へ運び、2番打者としてチャンスメークの仕事に徹した。
プロの世界は刺激がいっぱいだ。この日は糸井が通算300盗塁を達成。40歳を迎えた超人の偉業に「単純計算で10年間、30盗塁をやらないといけない。自分からは想像できない数字」と仰天した。
一方で厳しさも痛感する日々だ。10日には同期の佐藤輝が出場選手登録を抹消された。「常に一緒にいたので自分も少し悲しい気持ちがあった」。それでも前向きな気持ちは忘れない。「テル(佐藤輝)がいなくなった分、自分がもっとやってやろうという気持ちがさらに強くなった」と奮い立っている。
頼もしいルーキーを矢野監督は「2番でいい機能を果たしくれている」と絶賛。残り34試合。ゴールまで無我夢中で駆け抜ける。