阪神・大山 劇的奪首弾!しびれた逆転サヨナラ「もう死ぬ気で」連夜のG倒決めた

 「阪神4-3巨人」(4日、甲子園球場)

 劇的勝利で首位奪回や!阪神は1点を追った九回無死一塁から、大山悠輔内野手(26)が左翼席へ大きな放物線を描く15号逆転サヨナラ2ランをたたき込み、勝負を決めた。打った瞬間に右手を上げた確信の一振りで、8月28日以来の首位に返り咲き。3日は3点差をはね返す逆転勝ち、そして痛快なサヨナラ劇と、連夜の快勝で勢いに乗り、3連戦3連勝を狙う。

 白球が高々と舞い上がった瞬間、大山は力強く右腕を上げた。15号サヨナラ2ランで首位奪還。劇勝にいざない、ヒーローは「本当にうれしいです」と余韻をかみしめた。

 1点を追う九回。先頭の糸原が左前打で出塁すると、聖地の空気が変わった。「いや、もう死ぬ気で打ちにいきました」。1ボールからビエイラの156キロをフルスイング。心の中で「入ってくれー!」と願いながら走りだし、白球は左翼スタンドに突き刺さった。

 お祭り騒ぎの聖地を一周すると、本塁には仲間の輪ができていた。「勝つことができて良かったです」。巨人戦の逆転サヨナラ勝ちは16年9月30日以来、5年ぶり。歓喜のウオーターシャワーを浴びた後、破顔一笑の矢野監督から頭と背中をポンポンとたたかれた。

 主将というチームの大黒柱を担う決意を固め、迎えたプロ5年目シーズン。自身のプレーはもちろん、周囲への目配り気配りも新たな仕事として加わった。注目ルーキー・佐藤輝のサポートも重要な役割。今年1月の先乗り自主トレで怪物新人から「優しくてしゃべりやすい」と感謝された大山は、自身の使命を言葉で表していた。

 「いろんな注目があり、いい意味でも悪い意味でも気を使うところが野球以外でもあると思います。そういったところで力になれればまたプラスだと思いますし、そういった話はしていきたいです」

 佐藤輝は自己ワーストを更新する31打席連続無安打。まだトンネルに迷い込んでいるが、必ずよみがえる時が来ると信じる。輝の力が必要になる。「今日が良くても明日はゼロから始まるので、油断も隙もないようにやっていきたいです」。自らの仕事に集中しつつ、復調を待っている。

 3カードぶりの勝ち越しを決め、息を吹き返した阪神。矢野監督は「悠輔が帰ってきてくれると頼もしくなりますよね」と語った。やはり、悲願のリーグ優勝には4番・大山が欠かせない。“G倒”の夜、思いは募った。

 ◆阪神のサヨナラ勝ち 4月3日・中日戦(京セラドーム)、7月12日・DeNA戦(甲子園=3点差逆転)に次いで今季3度目。巨人戦のサヨナラ勝ちは2019年5月29日(甲子園)以来、2年ぶり。巨人戦の逆転サヨナラ勝ちは16年9月30日(甲子園=0-1→2-1)以来、5年ぶり。また、巨人戦の逆転サヨナラ本塁打は1988年9月11日(甲子園)の田尾安志以来、33年ぶり。

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