阪神・矢野監督 佐藤輝に初代打、大山外し荒療治もジリ貧 一気に3位転落危機
「広島7-6阪神」(28日、マツダスタジアム)
“荒療治”も実らず苦悩は続く…。阪神・矢野燿大監督(52)は大山悠輔内野手(26)をスタメンから外した新打線で挑んだが、連敗を喫した。3試合連続で2桁安打を記録しながらも、不調の佐藤輝明内野手(22)に初めて代打を送る展開を強いられるなど、流れは変わらない。29日の広島戦に敗れると、14度目の首位陥落の危機どころか一気に3位転落の可能性もあり、ここが踏ん張りどころだ。
1点差に迫り、なおも2死一塁と広島の中継ぎ陣を攻め立てた八回。一発が出れば逆転となる場面で、打順の回ってきた5番・佐藤輝に代打・原口が送られた。ゴールデンルーキーに代打が出されたのはプロ入り後初。“切り札”の一打に賭けたものの、あえなく投ゴロに倒れて、試合をひっくり返すことはできなかった。
この日はクリーンアップを改造した。矢野監督は前日に3度の得点機で凡退に終わった4番・大山を、スタメンから外すことを決断。サンズを4番に据え、3番・ロハス、5番・佐藤輝が前後を固めるオーダーを組んだ。
その一定の効果は見られた。初回から新3番・ロハスが適時打を放って先制。下位打線から始まった四回も近本の右前適時打、中野の犠飛と好調1・2番コンビが得点をたたき出すなど、12安打6得点。3試合続けて2桁安打を放っているように、決して打線が低調なわけではない。
「昨日ももう1本というところで、今日もいい当たりが正面に行ったりもあったし、いいところまではいった。バッター陣は何とかつなげようとよく粘ってくれたけど、あと1本がね」
その中でやはり気になるのが佐藤輝だ。この日も4打席無安打、2三振。21日・中日戦の最終打席で中前打を打ったのを最後に、実に24打席も安打が出ておらず、自己ワーストの連続無安打を更新中。「そりゃ20何打席も(安打が)なかったりしたら迷いはあると思う」と指揮官も長いトンネルに入り込んだルーキーを心配する。
最下位・広島相手に連敗を喫して、チームは29日に敗れると再び首位から陥落する可能性がある状況に逆戻りした。そして14度目となる危機は3位転落まであるという状況だ。
「打線的には輝(佐藤輝)と悠輔(大山)が悪いというのはあるけど、他はそういう感じはあまりない」と話した矢野監督。正念場となる一戦での大山、佐藤輝の起用法を問われると「あした考える」とだけ話した。うだるような暑さの広島の夜。指揮官の苦悩は続く。
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