【藤田平氏の眼】阪神・大山 何でも振り回せばいい訳ではない
「広島6-4阪神」(27日、マツダスタジアム)
阪神で気がかりなのは大山と佐藤輝だ。大山は“振り回す気負い”が強すぎる。来たボールに対して、ただ振り回せばいいというものではない。2ストライクまで球種を絞るなど、カウントに応じた打撃をしなければいけない。
やはりボール球を振りすぎだ。後半戦スタート時は状態も良かったが、ボール球を振ればフォームが崩れるし、何より相手バッテリーを楽にしてしまう。今の状態は『間違わなければ打たれない』と相手から思われてしまう内容。ロハスの状態もいい。打順を変えるなど少しの時間、精神的な面で楽にさせてあげるという手もある。
そして、この日で20打席連続無安打となった佐藤輝。後半戦に入りフォームをコンパクトにしたことで良かった面もある。だが、今はある種の“弊害”も出てしまっている。バックスイングを小さくすることで体重移動する際、以前より軸足に体重を残せていない。さらに大事なのは投手に対して十分な間を作れなくなったことだ。
これまでの佐藤輝は“後ろで大きく”というイメージでタイミングを取っていた。今は、バックスイングを小さくしたことにより、それまで取れていたタイミングや十分な間がない状態だ。
決して以前の形に戻せば良いという話でもない。今の打ち方は、まだ自分のモノにできていない状態だろう。重要なのは、これまで作れていた投手とのタイミングや間を、今のフォームの中で、いかに作っていくかだ。
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