阪神・青柳7連勝&セリーグ3冠 悔しさ晴らした凱旋星!自己最多タイ9勝目

 先発し力投する青柳(撮影・飯室逸平)
 6回、ピンチをしのいで笑顔の青柳(撮影・飯室逸平)
 東京五輪後初先発で力投する青柳(撮影・西岡正)
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 「DeNA2-6阪神」(17日、東京ドーム)

 頼もしい男が帰ってきた。侍ジャパンとして金メダルを獲得した阪神・青柳が、チームに帰還後初先発。6回6安打2失点と粘りの投球で、自己最多タイ&リーグトップタイの9勝目。同1位の防御率1・87、勝率・818と合わせてセ3冠に躍り出た。

 「久々の先発だったので、ペース配分とかも分からなかった。六回まで球数も多かったですけど、投げられたので良かったかなと思います」

 初回は9球で3人を料理する圧巻の立ち上がり。球を低めに集め、DeNA打線を三回まで1安打に封じた。唯一の失点は四回。先頭・森に浮いた直球を中越えに運ばれ、続く佐野の中前適時打で1点を返された。さらに、1死満塁から糸原の失策もあり同点に。それでも、重圧のかかる国際舞台を経験した右腕。なおも続いた1死満塁のピンチで、伊藤光を右飛、浜口を空振り三振に斬って踏ん張った。

 記念すべき日は寝付けなかった。東京五輪で悲願の金メダルを獲得し、就寝したのは翌日の午前4時ごろ。台風10号の影響で窓の外で暴風雨が吹き荒れていた中、青柳の心の中も喜びと悔しさが複雑に交錯していた。

 侍ジャパンでは2試合で計1回2/3を5失点。チーム宿舎で行われた最後のミーティングでは、稲葉監督に「ふがいない結果に終わってしまいました」と申し訳なさそうに伝えた。それでも、指揮官からは「ありがとう。全然(気にするな)。大事な場面で行ってもらったし」と最後の言葉を贈られ、救われた。

 だからこそ、後半戦に思いをぶつける。「オリンピックのせいで調子が悪くなったとか言われたくなかった。今回の登板が良くなければ、選んでもらった稲葉さんとかにも悪い気持ちだったので、すごく気合を入れて投げました」。日の丸を背負った男が、次はタイガースを背負い、チームを頂点に導く。

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