阪神・井上 宮城撃ち先制V撃! 1軍合流即スタメンでチーム唯一得点

 2回、先制となる適時打を放つ井上
 2回、先制となる適時打を放つ井上
 2回、先制となる適時打を放ち、拳を突き上げる井上
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 「エキシビションマッチ、オリックス0-1阪神」(6日、京セラドーム大阪)

 若虎が存在感を示した。“1日限定”で1軍に合流した阪神・井上広大外野手(19)が先発し、二回にパ・リーグトップタイ9勝の宮城から決勝の左前適時打を放った。高卒1年目の昨季はプロ初安打初打点を記録した期待の大砲。前半戦は1軍に昇格できなかったが、後半戦での巻き返しに期待を抱かせる快音だった。

 一塁に到達すると井上は人さし指を掲げ、こんがりと焼けた顔をほころばせた。同い年のパ最多勝左腕・宮城から放った決勝打。1軍に合流し、即先発起用された一戦で遺憾なく力を発揮した。

 甘い変化球は逃さない。二回2死三塁。3球連続で直球が来た後、真ん中付近のカーブを捉えた。「抜けてくれ!」。祈った打球は三遊間を破った。

 7月30日のウエスタン・オリックス戦でも宮城から適時打を放っていたが、「同級生であれだけ活躍している。負けたくないという気持ちだった」。高卒2年目の今季は1軍キャンプスタートながら、前半戦で1軍昇格はできなかった。同期への対抗心を燃やし、結果につなげた。

 試合後、矢野監督は「今すぐ1軍とは考えていない」と、8日からの楽天戦(楽天生命)に帯同させない方針を示した。今回は“1日限定”の1軍合流となったが、「ファームで『使ってよ』という状態になれば使う」。2軍で13試合連続安打と好調な若虎に、さらなる成長を期待した。

 東京五輪では野球準決勝・日本-韓国戦で履正社の先輩、ヤクルト・山田が決勝打を放ったシーンに魅了された。「自分もここぞで打てる打者になれるように」。後半戦で戦力となるために、鳴尾浜で牙を研ぐ。

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