【西山秀二氏の眼】好条件がそろいすぎて使い方を誤った敗戦
「阪神1-3DeNA」(26日、甲子園球場)
阪神が逆転負け。25日の、西勇の頑張りが遠因となったように見えた。もちろん西勇に非は一切ない。8回も投げてくれたのだ。おかげでこの週末、阪神は救援陣をどんどんつぎ込むことができる。ベンチはその“臨時収入”の使い道を、誤った。
六回、先発の伊藤将が先頭打者を出塁させたところで、2番手・馬場に交代。救援陣は豊富。マウンドはルーキーだから代えやすい。この回は、無失点。
しかしここからだ。七回も先頭打者が出たところで、馬場を交代させた。右には右、左には左。どんどん代えていこう。そこに、落とし穴があった。
投手陣全体を見渡せば、西勇のおかげで得られた好条件を存分に生かしたい。しかしピンポイントで見れば、無死一塁で代えられるピッチャーは悔しいし、そこで登板するピッチャーは苦しい。僅差であればなおのことだ。
リリーフをつぎ込むには、その心境まで見切った上で動かないと、早め早めと言っても、実は気持ちで追い込まれることもある。
走れる野手もまた、豊富だが2点差の八回1死一、三塁で一走・熊谷に盗塁させず逸機。攻守において宝の持ち腐れに終わってしまった、悔しい敗戦だ。
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