阪神・北川コーチ 合言葉は「事を起こせ」セ界1位の得点力の要因は…

 18勝7敗で首位に立つ阪神。最近の試合で活躍した選手を深掘りする新企画(不定期掲載)の番外編として、リーグ1位の得点力を誇る強力打線に迫る。今季から1軍で指導する北川博敏打撃コーチ(48)はキャンプ中から「事を起こせ」を合言葉に、1点でも多く得点を奪うための意識付けをしているという。好調な打線の裏側や選手の働きぶりについてベンチ目線から言及した。

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 首位を走る阪神にあって、打線が好調だ。打率・264、123得点、29本塁打はリーグ1位で、安打数217も広島と並ぶトップタイの数字。北川打撃コーチも選手の働きぶりに目を細める。

 「今年は1点でも多く取れる時にしっかり取るということをしている。やっぱりずっと監督も言ってきたことなんで。それを選手が忠実にやってくれている。それが一番かな」

 キャンプ中から野手陣に植え付けてきた合言葉があった。「事を起こせ」-。目の前の1点を取るために自分は何をすべきか、何ができるのか。今も意識付けのためにベンチでその合言葉を響かせているが、シーズンに入って選手個々の目的意識の向上を実感しており、それが得点力向上の一因となっている。

 「一番は選手の意識がすごい高いなと感じてますけどね。ちょっとアドバイスしたことをすぐにできるというか。選手が本当に考えて自分でやっている。監督を含め、チームがこうしてほしいなということを自らできるようになっているのが、強みだなと思います」

 特に姿勢で体現しているのは不動の2番・糸原だという。「2番という打順もありながら出ること、進めること、かえすこと。その場で自分の仕事として何をしなきゃいけないかというのが分かっている。結果が出ているというのはすごい」とたたえた。

 開幕直後、1番・近本の不振が続いた中でも、糸原が塁に出て何度も勝利への流れを作ってきた。このように今季の打線最大の特徴は、結果が出なかった選手を前後の打者で「カバーができる」こと。例えば新人の6番・佐藤輝の前にはサンズ、後ろに梅野が控えるが、佐藤輝に結果が出ない試合でも、この両者が得点に絡むケースが多く見られる。

 「全員が悪くなってないのが今のタイガースの強み」と北川コーチ。佐藤輝に関しても「何かしてくれるというような期待度はみんな持っている」と期待する。個々が頭で考え、実践できていることが何より大きい。みんなで助け合い、勝利へと得点を積み重ねる。

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