阪神・ドラ1佐藤輝 猛打賞&4打点 やっちまったら即やり返す“輝”返しだ

 「阪神13-1DeNA」(24日、甲子園球場)

 満塁の借りは満塁で返した。阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が2度の満塁機でいずれも適時打を放ち、自己最多の4打点を挙げた。前日23日に右翼守備で1死満塁から適時失策を犯し一挙4点を奪われたが、きっちり“チャラ”にした。初の猛打賞も記録し、チームも今季初の先発全員安打で今季最多の13得点の快勝劇。怪物ルーキーのバットが再び連勝街道へ導く。

 必ず打つ。悔しい夜から一夜明け、佐藤輝はメラメラと闘志を燃やしながら打席へと向かった。汚名返上のチャンスは前日と同じ“満塁”。「昨日の悔しさもあったので」-。打席の中で集中力を研ぎ澄まし、上茶谷と真正面からぶつかった。

 初回だ。マルテの適時打で1点を先制し、なおも1死満塁。カウント1-2から右腕が投じた内角146キロ直球を振り抜いた。詰まりながらも打球は右前に落ち、2人が生還。「気持ちで振り切って外野まで飛んだので良かった」と安どした。

 前日のDeNA戦では、右翼守備で痛恨のプロ初失策を犯した。2点ビハインドの五回1死満塁から右前に飛んだ神里の打球を後逸。打者走者も生還させる“満塁タイムリーエラー”となった。試合を決定づける大きなミス。それでも矢野監督や井上ヘッドコーチからは「次はやらないように、この失敗を生かして」と切り替えるように言葉を掛けられ、この日の試合前練習では約1時間、矢野監督が見守る中、内外野で守備練習を行った。

 「やってしまったことは返ってこない。今日は絶対にやるぞ」と気持ちを高めていた佐藤輝。6点リードの二回無死、またもや満塁で打席が回ってきた。今度は左腕・桜井のスライダーを捉え、左中間フェンス直撃の2点適時打に。試合前時点での満塁時の成績は3打数無安打だったが、この日で“満塁男”を襲名だ。

 さらに12-1の六回先頭では風張のフォークをはじき返し、右中間を真っ二つに割る二塁打で出塁。これでプロ入り初となる猛打賞達成。“ある約束”も実現できた。

 4月に入り、溺愛する弟・悠くんから動画が送られてきた。佐藤輝も在籍した少年野球チーム「甲東ブルーサンダース」に所属する悠くんが2日連続で“猛打賞”の活躍を見せた試合の映像だった。「兄ちゃんも猛打賞を打てるように頑張る!」-。弟に約束した通り、有言実行の猛打賞。聖地で輝く姿を送り届けた。

 二回のフェンス直撃の一撃が、あと一伸びすれば本塁打という打球だったことを思い返し、「今日は浜風と仲良くなれなかった」と周囲を笑わせた背番号8。「今日のような勝ち方をもっと増やして、首位を突っ走っていきたい」。次は浜風も関係ない豪快なアーチで快勝劇へと導く。

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