【中田良弘氏の眼】最後まで強気な投球が光った伊藤将

 「阪神13-1DeNA」(24日、甲子園球場)

 阪神のドラフト2位・伊藤将司投手(JR東日本)が9回7安打1失点の力投。12球団新人一番乗りとなる完投勝利で2勝目を挙げた。チームも今季初の先発全員安打で今季最多の13得点の快勝劇だった。

  ◇  ◇

 早い段階で打線から大量リードをもらうと、かえって慎重になろうと弱気な面が出ることもある。しかし先発・伊藤将は九回まで強気に攻められていた。

 先発投手というものは初回から最終回まで、ベンチを出てマウンドへ向かうたびにいろいろな考えが交錯する。『次は何番バッターから』といった作戦面のことや、時には弱気といった葛藤に似た心情も芽生える。その状況でチームにとって今季初めて9回完投勝利を収めた伊藤将は自信を深めたのではないか。

 試合のポイントは二回。先頭の佐野に右前打を許した直後にソトをカットボールで三ゴロ併殺に打ち取った。この日は計3併殺。先発3試合で被本塁打もない。カット、シンカー気味に動く球種でうまくゴロを打たせているからだ。

 直球の球威も落ちず、スタミナがあることも見せられた。22日の巨人戦で秋山、23日のDeNA戦で藤浪が五回まで持たなかった中での新人投手の完投勝利は価値がある。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス