【虎戦士にエール】高橋の素質、恩人が見抜いていた 亜大時代のお手伝い先店主が「息子」語る

 阪神に縁のある人物が、選手にエールを送る「虎戦士にエール」(随時掲載)。第2回は、東京都立川市のレストラン「ベースボール」の店主・江口信男さんと妻の三穂さん。高橋遥人投手(25)が亜大時代に足しげく通い、野球部引退後には店の手伝いをしていた。当時、夫妻にとって高橋は「息子」のような存在だったという。

  ◇  ◇

 JR立川駅北口から徒歩5分程度の所に、亜大時代の高橋を支えた“食”がある。レストラン「ベースボール」。同校の先輩、中日の与田監督やDeNAの神里らがバイトをしていたこともあり、左腕も野球部引退後は店のお手伝いをした。

 「ウチの奥さんが遥人のことを『責任感の強い子』だと言うんですよ」。江口さんは当時を懐かしむ。大勢の予約が入り人手が8人以上必要になる前日、高橋が大学の行事と重なって急きょ手伝えなくなった時には、「僕は来られないけど、明日(野球部から)3人つかまえました。僕の代わりに絶対頑張ってくれると思うんで」とわざわざお店に出向いてきたという。その中には、現在歌手として活躍中で同級生だった小山翔吾さんも“勧誘”されていた。

 周囲に気配りを忘れない面もあったという。阪神入りが決まった後、高橋が店に訪れてくれた球団関係者の対応をしていた時でも、バイトの女子学生が一人で後片付けしているのに気付くと、「いいよ、俺がやるから」と代わったそうだ。

 この時、江口さんは「この子は絶対人に好かれる。人に言われてやるんじゃなくて自分でやる子なんだな。野球をやっていても絶対に通じるものがあるんだろうね」と人間性の部分にひかれた。

 妻の三穂さんは「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)」に加え、「カク(確認)」の部分が徹底されていたと振り返る。「『テーブルの何番まで終わりました、何番の何名様が足りません』と全部が分かるんですよね。状況を見ながら、判断できる子です」。投手にとって状況判断は大切な要素と言える。亜大野球部での教えである「ホウレンソウカク」を実践し、臨機応変に対応する姿は忘れられないという。

 江口夫妻は高橋を「お給料以上の働きをしてくれた子」と表現する。そして「遥人は家族のような存在です」と笑顔をにじませた。次代のエース候補となった“息子”の活躍を東京から願っている。

 「全国の阪神ファンのためにも、幸せを与えてください。遥人の活躍で阪神を勝利に導いて、真のエースとしての活躍を願っています。頑張れ、遥人!」

 熱いエールを伝え聞いた高橋も一層の気合が入った。「僕が(大学で)全然活躍していない時から『頑張れ』って応援してくれていた。結果で期待に応えられるように」。恩人への感謝を胸に、エース道を突き進んでいく。

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