阪神スモールベースボール改革 久慈コーチ「バント担当」&筒井コーチ「分析担当」

 阪神の矢野燿大監督(51)は12日、大阪市内の電鉄本社で藤原崇起オーナー(68)にシーズン終了の報告を行った。来季の組閣も発表され、1軍では新たに久慈照嘉内野守備走塁コーチ(51)に「バント担当」、筒井壮外野守備走塁コーチ(46)に「分析担当」の肩書を追加。来季はスモールベースボールに磨きを掛け、05年以来16年ぶりのリーグ制覇を目指す。

 来季は今まで以上に1点にこだわっていく。矢野監督はオーナー報告後、来季の課題に言及。以前から口にしてきた12球団ワースト85失策の「守備の強化」とともに、「スモールベースボール」を挙げた。

 1試合平均得点は昨年の3・76から4・12にアップ。60勝53敗7分けで、昨季の3位から2位に順位を上げる要因となった。一方で接戦を落としたことが優勝を逃した一因にある。

 矢野監督は「もう1点取れるところで取れなかったことで、流れを持って来られなかった。泥くさい1点というか。それをどう取っていくかは課題」。明確な意思が組閣に表れた。来季はコーチの役割を細分化。久慈コーチには「バント担当」の肩書を追加した。

 今季はバントミスで勝敗を分けた試合が目立った。7月2日・中日戦は2点を追う九回無死一、二塁で、近本が2球連続で送りバントを失敗。遊飛に倒れて2-4で敗れた。

 9月25日・ヤクルト戦は、1点を追う六回無死二、三塁で、坂本がスクイズを失敗後に三振。絶好機を生かせず、白星を逃した。

 今後は基本から見直していく。矢野監督は「(バントの)意識を高くやるため」。通算233犠打を誇る名手に改善を託した。

 戦術面にも磨きをかける。筒井コーチには新たに「分析担当」の役割を加えた。矢野監督は「来たボールを打つだけでは結果が出ない。ただ単に(投手の)足が上がってからスタートするだけでは盗塁はできない。準備のレベルを上げることが成果、勝ちにつながる。そういう意識を高めたい」。2年連続12球団ワーストの85失策の守備向上も含め、あらゆる角度からの分析を任す。

 来季は3年契約の3年目。「失敗なくして成長もない。失敗をどう生かすか」。2年間の経験を糧に、挑戦を旗印にスモールベースボールを浸透させていく。

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