阪神・西勇 12K圧倒!さすが鯉キラー4勝負けなし 8回1失点で9勝目

 先発し、力投する西勇
 2回の広島打線を三者凡退に打ち取り元気よくベンチへ戻る西勇
 ヒーローインタビューの後、スタンドの声援に手を上げて応える西勇
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 「広島1-9阪神」(8日、マツダスタジアム)

 勝ちたい、勝たせたい。阪神・西勇は勝利の執念を白球に乗せた。序盤のリードを背に、ハイテンポの投球で圧倒。8回1失点で9勝目を手にした。先発全員から奪った今季最多の12三振で、強力広島打線を相手に負けなしの4勝。思い出の「10・8」にまた花を添えた。

 「連敗はしないように、長い回を投げられるようにと。点を取ってくれて、気持ち良く投げることができた」

 初回に2点の援護を受け、攻めの投球で打者を圧倒した。先頭の宇草には3球勝負。チェンジアップで空振り三振を奪い、ルーキーに貫禄を示す。続く菊池涼を一邪飛、鈴木誠を空振り三振に斬ると、二回以降は波に乗った。

 四回、2死から鈴木誠に遊撃内野安打を浴びた。許した初安打にも動じない。昨季、ゴールデングラブ賞を獲得した右腕は、素早いけん制でアウトにする。以降は奪三振ショー。前にすら飛ばせない投球も「三振はいいです」と興味を示さない。ここにこだわりがある。

 「リズムはゴロを打たせることが大事。次の投球も三振より、みんなで守りながらリズムをつくって、打撃に移す考えでいきたい」

 個人競技ではなく、チームスポーツ。10・8の記憶が巡る。「いい思い出です」。8年前のこの日、ノーヒットノーランを記録した。小久保の引退試合でもあったソフトバンク戦。達成後、捕手の伊藤光(現DeNA)が涙を流した。プロ4年目、先発として地位を確立した一戦でもある。

 打っては六回、無死一、三塁から右前適時打。完封こそ逃したが、中5日の登板でチームを救う熱投だった。両リーグトップの124回を投げ、3年連続7度目の規定投球回をクリア。「当たり前の数字」と意に介さず、エースは残り試合に目を向けた。「全部勝てるように頑張ります」。最後の最後まで勝つためにマウンドに上がる。

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