阪神・藤浪1回0封 出た159キロ!9球3人斬り 前回3失点から修正

 「広島4-4阪神」(6日、マツダスタジアム)

 阪神・藤浪が鮮やかによみがえった。同点の九回。わずか9球の3人斬りでスタジアムの雰囲気を一変させると、延長十回にチームが一時勝ち越し。再び追いつかれて中継ぎ初白星こそお預けとなったが、剛腕が広島から再出発した。

 「青柳さんがゲームを作ってくれましたし、その後チームも踏ん張っていたので、0点に抑えることができて良かったです」

 圧巻だった。先頭の大盛をフォークで空振り三振に斬ると、7月23日に満塁本塁打を浴びた代打・ピレラはカットボールで二飛。最後は田中広をこの夜最速の159キロで空振り三振に抑えた。1回無安打無失点。2三振を奪う完璧リリーフだ。

 前回4日の巨人戦(甲子園)は1-2の六回から登板し、1回1/3を6安打3失点。1イニング目は無失点に抑えたが、2イニング目につかまって4試合ぶりの失点を喫した。苦い記憶をすぐさま消し去り、汚名返上した。

 「150キロ出なかったら、ただのコントロールの悪いピッチャーですから」。制球に苦しみ、どん底に落ち込んだ頃も速球派のプライドは持ち続けていた。1日・中日戦(甲子園)で160キロを連発したように、中継ぎ転向後はスピードアップ。球速が表示された瞬間、スタンドに発生するどよめきも藤浪の武器となる。

 矢野監督は「精度の高い今日みたいなボールがいけばしっかり抑えられる。また変化球が決まれば、より真っすぐも生きるんでね。抑えたっていうより、中身がしっかりしたボールが多かったので、それは良かったと思う」と絶賛。約1カ月前まで狙い打ちされていた直球の質、キレ、精度を取り戻しつつある。

 成功も失敗も全てが糧となる。残り28試合を無駄にしない。思い切り腕を振って、復活ロードを歩んでいく。

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