阪神・熊谷、執念打 延長十回に適時打!今季安打すべてタイムリー

 「広島4-4阪神」(6日、マツダスタジアム)

 一塁ベース上で阪神・熊谷は甘いマスクをほころばせながら、右腕を突き上げた。

 同点で迎えた延長十回1死三塁。八回に代走で出場した熊谷が打席へ向かう。バットを拳1個分短く持ち、塹江の149キロ直球に食らいついた打球は、前進守備の二遊間を抜けて中前へ。一時勝ち越しとなる殊勲打に、ベンチでは“矢野ガッツ”も飛び出した。

 「藤浪さんがいい投球をして、その流れでチャンスも来た。打ててすごくうれしかった」。今季打撃成績を8打数3安打、打率・375とした熊谷は、これまでの2本の安打がともに適時二塁打だった。つまり、今季の3安打すべてが適時打という勝負強さだ。

 2死からは二盗に成功し、今季3個目の盗塁もマーク。再度同点となった十回裏2死二、三塁では、菊池涼の三塁カメラマン席付近へのフライを好捕してサヨナラ負けを阻止してみせた。

 2017年度ドラフト3位入団の3年目。仙台育英校時代には、3年夏の甲子園1回戦・浦和学院戦で同点の九回にサヨナラ打を放った実績を持つ。立教大4年時には主将を務め、チームを日本一に導いた。そして矢野監督が「ウチのジャニーズや!」と言うほどの男前でもある。

 “コロナショック”で緊急昇格した虎の背番号4が自慢の走塁、守備だけでなく、打撃でも存在感を示し始めた。「ああいうところでしっかりアピールできて良かった」。この日はヒーローになり損ねたものの、そのイケメンぶりも含め、今後も虎党のハートをつかむ存在になりそうだ。

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