阪神 12球団ワースト10度目の零敗 中日・大野雄にわずか2安打

 完封負けを喫し、整列してファンにあいさつする矢野監督(左端)ら
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 「阪神0-9中日」(30日、甲子園球場)

 「明日も勝つ!」って言ってたやん…。前日に糸井嘉男外野手(39)がお立ち台で宣言した力強い一言とは裏腹に、阪神は中日・大野雄の前に散発2安打で12球団ワーストとなる10度目の完封負け。さらに青柳の大乱調、そして同ワーストの62失策となる守乱…聖地の秋風が詰め掛けたファンの身に染みる寂しい一敗となった。

 攻撃時にはため息が充満し、守備時はスタンドに悲鳴が響いた。12球団ワーストとなる今季10度目の完封負けを喫し、失点には拙守が絡んだ。ファンも嘆きたくなる惨敗。矢野監督はうつろな目でグラウンドを見つめた。

 新型コロナウイルスの感染拡大で1軍メンバーを欠く中、大野雄対策で打線を組み替えた。指揮官は「いるメンバーの中でどうしていくかというのを考えた結果」。リーグ2位・22本塁打の大山を今季2度目の3番に起用。好調な原口を今季初の5番に抜てきした。

 だが、1年前の悪夢がフラッシュバックするような惨劇が繰り返された。昨年9月14日にノーヒットノーランを許した左腕に、二塁すら踏ませてもらえない。井上打撃コーチは「攻めの投球をされた。狙い球を絞るという状況まで持って行けなかった」とお手上げ。わずか107球で散発2安打完封を許した。

 その要因となったのは、リズムに乗り損ねた守備のミス。初回無死一塁では、小幡が京田の低いゴロを“トンネル”。今季61個目の失策をきっかけに1死満塁とされ、高橋に先制の中犠飛を許した。

 三回無死一塁では、左翼のサンズが拙守。アルモンテの左前打をファンブルし、12球団ワーストとなる62失策目で、一走・京田の三進を許した。その後、無死満塁とされ、シエラの中前適時打などで2点を奪われた。

 いずれも防げたミスだっただけに、矢野監督は「(小幡は)チャレンジして捕りに行ったプレーじゃないから。サンズもはねているけど言い訳にはできない」。次戦以降、ミスを取り返すプレーを求めた。

 今季、甲子園での中日戦は7戦7勝だったが、相性とは真逆の内容で敗戦。チームは新型コロナウイルス感染拡大が収まらず、苦境も続く。だがここで踏みとどまらなければ…終戦は近づいてくる。

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