阪神・陽川 逆転V弾!完璧1号3ラン チーム3発11得点で3位浮上

 6回、逆転3ランを放つ陽川
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 「阪神11-3中日」(26日、甲子園球場)

 強烈なゴリラパンチで敵を粉砕や!阪神の陽川尚将内野手(29)が今季1号となる逆転3ランを放った。1-2の六回、1死一、二塁で左中間へ豪快な一発。これで勢いに乗った猛虎打線は今季5度目の2桁得点をマークし、チームも連勝で3位に浮上した。前日から3番に座った背番号55が、首位猛追の起爆剤になる。

 圧巻の弾道が聖地の夜空に舞い上がった。誰もが白球の行方を確信し、歓喜に包まれるスタンド。陽川は高ぶる感情を胸に4つのベースを踏んだ。今季1号は、プロ1号を放った2016年4月29日・DeNA戦以来となる逆転弾。気迫のこもったこん身の一振りが試合を決めた。

 「長打力が自分の持ち味なので、結果として出てよかった」

 1点を追う六回。1死一、二塁で打席が巡ってきた。カウント1-1から福谷が投じた3球目、真ん中付近に浮いたフォークをフルスイング。完璧に捉えた打球は左中間席へ。中堅・大島が途中で追うのを諦める今季1号は逆転3ランとなった。

 通算本塁打は13本。初の逆転弾は4年前のプロ1号だったが「初めてのホームランだったので、興奮していて(お立ち台で)何を言ったのかも覚えていない」と当時を振り返る。この日は上がったお立ち台はガルシア、ボーアと3人。助っ人左腕から感謝の気持ちとして、サプライズでバナナをプレゼントされたが、冷静に対応し、笑顔で受け止めた。

 右の大砲として常に期待されている陽川。だが、昨季は28試合出場で、自己ワーストの打率・109、本塁打は3本だった。「去年はどうしても結果が出ない中でずっと結果がほしくて、気持ちだけ先走ってしまって体がついてきてないっていうのはあった」。焦る気持ちが空回りし、なかなか不調を抜け出せなかった。

 本塁打の前の四回には、左越えに二塁打をマーク。現在の打撃上昇は決して偶然の産物ではない。コロナ禍で約3週間の活動休止期間は自身の打撃映像や配球を見直した。

 「去年に比べて今年はチャンスが少ないと自覚していたんで。その中でどうやって気持ちの整理をつけて打席に入るとかを考えていて。今年は考える時間があった」

 つかんだ不振脱出へのきっかけ。自分と向き合い、何が求められ、必要なのかを理解しているからこそ冷静に打席に立つことができている。

 与えられた場所で全てを出し切る。「チャンスはすぐになくなってしまう。一打席一打席が勝負なので、気を引き締めて頑張りたい」と陽川。この座は誰にも譲らない。勝利のためにゴリラパンチをさく裂させる。

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