【岡義朗氏の眼】阪神・小幡が遊撃の守備範囲へダイブした理由

 「阪神11-3中日」(26日、甲子園球場)

 阪神の小幡の五回の動きに注目した。まずはカットプレー。1死から京田が右越え三塁打を放った際、右翼からの返球をカットすると、素早く正確に三塁へワンバウンド送球した。セーフにはなったが、紙一重のタイミングまでもっていった。

 その直後、1死三塁から遊撃後方に上がった飛球を追いかけてダイビング。これも紙一重で同点打とはなったが、普通なら遊撃の守備範囲だ。この位置への飛球は、遊撃手からするとほぼ真後ろだけに難しい。二塁手の方が距離があるが見やすく、追いやすい。小幡はおそらく一瞬で本能的に判断して打球を追ったのだと思う。

 八回の攻撃では近本の中前打で一塁から一気に三塁まで進んだ。守備だけでなく走塁でも天性の積極性、センスを感じさせる。打撃にはまだ課題がありそうだが、非常に楽しみな選手が出てきた。

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