阪神・西勇4勝目 光った宝刀チェンジアップ!六回までわずか1安打「梅野に感謝」
「ヤクルト5ー7阪神」(22日、神宮球場)
ピンチの場面を迎えても、阪神・西勇輝投手には確信があった。「絶対に勝つと、信じて待っていました」。試合終了を見届けると、笑顔でベンチ前に飛び出す。7回を投げて3安打1失点。「状態はすごく悪かった」というマウンドで、チームを連勝に導く4勝目を手にした。
初回、いきなり3点の援護を受けた。難しい立ち上がりになった中で、1死一塁から青木、村上の中軸をきっちり抑える。4番には変化球を続ける3球勝負。宝刀チェンジアップで空振り三振に斬った。言葉とは裏腹な結果に、梅野のリードに感謝を忘れない。
「本当に梅野のリードがあっての結果。捕手に感謝したいです」
四回だった。先頭の山田哲に対し、追い込んでから6球目。チェンジアップで空振り三振を奪った。右打者に対しては珍しい決め球の使い方。青木、村上に連続四球を与えたが、西浦も同球で空振り三振に斬って脱した。全て回の先頭を打ち取る細心のリード、コンビネーションだった。
昨季、共にゴールデン・グラブ賞を受賞。今年は「負けない投手になろう」を合言葉にした。初めて単独で向かった1月のハワイ自主トレ。滞在中、梅野から着信があった。「練習場に行っていいですかって、急に連絡が来て。今年は1人でやろうとしたけど、2人で話す大切な時間になった」。深まる絆が不調の西勇を支え、攻撃に好影響も及ぼした。
「この状態の中、こういう投球ができた。引き出しは増えた」
攻撃では四回、2死一塁から右中間を破る適時二塁打。開幕戦以来のタイムリーで攻守に躍動した。今季初登板の神宮球場では負けなしの3勝。登板10試合で9度のクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)と安定感が光る。次戦に弾みも付けた116球。まさにエースの仕事だ。
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