阪神・青柳 リーグトップタイ3勝目 7回築いた内野ゴロ16個 阪神4位浮上

 力投する青柳
2枚

 「阪神4-1中日」(17日、甲子園球場)

 阪神が連勝で4位に浮上した。先発の青柳晃洋投手(26)が7回を4安打1失点で今季3勝目を挙げた。持ち味のゴロを打たせる投球が光った。味方打線が苦手とする大野雄に投げ勝ち、防御率はリーグ2位の1・50とした。チームは借金完済まであと2。Aクラスも目前だ。この勢いに乗って、上位進出へと突き進む。

 ベンチに戻ると、にっこり笑って“青柳ガッツ”を繰り出した。2点リードの七回、先頭ビシエドに3安打目を許すと、クオータースローの本領発揮だ。三つの内野ゴロで鮮やかにピンチ脱出。今季初のお立ち台では隣のキャプテン糸原に感謝を口にした。

 「僕自身で取ったアウトは少なかったんですが、内野の方がアウトを取ってくれたので良かった。鉄壁のセカンドがいるので(笑)」

 雨上がりの甲子園で持ち味を発揮した。7回を4安打1失点。序盤から強いボールを低めに集め、16の内野ゴロを打たせた。21のアウトのうち、ゴロアウトは17と80%超え。左打者に宝刀ツーシームとシンカー、右打者にはカットボールがさえ渡り、失点はビシエドに浴びたソロだけだ。「ゴロピッチャーなので、常に準備しています。頼もしいし、スゴイと思います」。鉄壁と称された糸原も脱帽の投球術だった。

 忘れられない試合がある。昨季最終戦の9月30日。この夜と同じ甲子園での中日戦だ。勝てばCS進出という大一番の先発を任され、5回2安打無失点で白星をつかんだ。「トリさん(鳥谷)の最後の甲子園だったので。勝てばCSの試合に勝てたし、一番うれしかった」。今季は堂々とローテの軸を担う。重圧を乗り越えた経験が右腕を一段と大きくさせた。

 チームとしても価値ある白星だ。中日の先発・大野雄は虎の天敵中の天敵。昨季は6戦3敗、対戦防御率1・35と苦しめられ、9月14日には敵地で屈辱のノーヒットノーランを許した。大野雄に黒星をつけるのは2017年4月28日以来、3年ぶり。そんな孝行息子の好投を矢野監督も手放しで称える。

 「申し分ない。バッターも分かっていても打球をなかなか上げられないというのが今の青柳の強みだと思う」

 チームは5カード連続初戦白星で4位に浮上。「雨降ってましたよね…。予報ではなかったのに…」。試合序盤、雨に打たれた青柳は苦笑いも、今季3勝はリーグトップタイ、防御率1・50は同2位と成長は著しい。悪条件を吹き飛ばし、白星を量産していく。

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