阪神サンズ 聖地1号!本塁打を打てば3戦3勝 ボーアに負けじと存在感
「阪神6-4ヤクルト」(16日、甲子園球場)
豪快に引っぱたいた。1点をリードされた八回1死。阪神のサンズが清水の投じたインコースのツーシームを強振する。「打った瞬間にいってくれると思ったよ」。打球は左翼ポール際へ一直線に飛び込む3号同点ソロ。価値ある聖地初本塁打に、スタンドの各所でメガホンが揺れた。
甲子園、そして観客の前で初となるお立ち台。「甘い球が来たら、しっかり強くたたこうと思っていた。本拠地のファンの皆さまの前で一本を打てたことがうれしいね」と声を弾ませた。
昨年の韓国リーグ打点王とはいえ、メジャー92発の大物ボーアとの同時入団。春季キャンプ中から行動を共にすることが多かったが、マスコミの注目はボーアに集中。寂しそうに「ボクには聞かなくていいのか?」と漏らすこともあった。
開幕も2軍スタートとなったが、1軍昇格当日、6月27日のDeNA戦で逆転3ランの鮮烈デビューを飾ると、ここにきて本領を発揮。「球を多く見ることで地に足が着き、余裕を持って打席に立てるようになってきたんだ」。14日に初の猛打賞をマークするなど、この日で4試合連続安打。ボーアに負けじと存在感を示している。
スタンドのモーガン夫人と2人の息子は、同点弾を見届けることなく帰路へ。残念ながら家族の前でのお立ち台とはならなかったが、「アリガトウゴザイマス!ガンバリマショー!!」と日本語で締め、球場に残った虎党から大きな拍手を浴びた。
「(ヒーロー賞の)トラッキー人形がひとつだったら、子供たちがけんかになるからね。早く2つ目がもらえるように頑張るよ」。サンズは早くも2度目のヒーローインタビューを予告した。本塁打を打てば3戦3勝。ボーアとともに、チームに欠かせない存在となってきた。
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