阪神・木浪、最下位脱出弾 苦しむ8番にも快音!初の左方向へ本塁打「すごい進歩」
「阪神6-3ヤクルト」(14日、甲子園球場)
ついに最下位脱出や!猛虎を勝利に導く働きを見せたのは、阪神・木浪聖也内野手(26)だ。四回に一時勝ち越しとなる犠飛を放つと、4-3の六回には貴重な追加点となる左翼ポール直撃の1号2ラン。8番に座る伏兵が3打点の活躍で存在を猛アピールした。チームも2連勝で5位浮上。真夏の反攻へ、このまま勢いを加速させる。
夜空に映えた鮮やかなアーチが、勝利を決定付けた。最下位脱出を告げる今季1号2ラン。湧き起こる歓声の中、木浪は涼しい顔で淡々とダイヤモンドを一周した。
「思い切り振れたんですけど、走りながら切れるな!と思いながら走っていました」
1点リードの六回、1死一塁。星が投じた外角高めのフォークを捉えた。鋭いスイングから飛び出した打球は左方向へ吹く風にも乗り、失速することなく左翼ポールに直撃。今シーズン53打席目に初めて飛び出した一発で、試合の流れを完全に引き寄せた。
成長を示した一撃だった。2年目のシーズン。レギュラーをつかみ取るために何かを変えないといけないと、オフから徹底的に打撃強化に取り組んできた。春季キャンプでは早朝からチーム宿舎に隣接する室内に足を運び、黙々と打撃マシンと対峙(たいじ)。「上手(うま)くなるためには練習するしかない」と朝から晩までバットを振り続けた。
通算5本目の本塁打で左方向は初。「逆方向に飛んでいるというのは、自分の中ですごい進歩しているというか。オフからずっと逆方向というのは意識していたので」と取り組みに手応えを感じている。また、同点の四回1死二、三塁の場面では右犠飛を放ち、今季初打点を挙げて一時勝ち越しに。最低限の役割は果たした。
昨年10月に亜大時代から4年間の交際を経て、優香(ゆか)さんと結婚。退寮して新生活をスタートさせた。「家に帰ってちゃんと休んで。こっち(球場)に来たらスイッチを入れて。メリハリができている」。オンオフの気持ちの切り替えをしっかりできることで、集中して試合に臨めている。
苦しい状況が続いたが、ようやく先が見えてきた。チームは連勝を飾り、これで借金は残り3つ。本拠地では全5試合で4勝1敗と高い勝率を誇る。まだまだ続く聖地での戦い。「結果を出さないとすぐに代えられてしまう。その出番の中で一番というか、一日一日を勝負だと思って毎日やっています」と木浪。貪欲な姿勢を貫き、反撃の力となる。
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