「巨人３－２阪神」（１９日、東京ドーム）

　１点を追う九回。先頭の阪神・マルテが左前打で出塁する。打席に向かうのは４番・ボーア。ここまで３打席凡退ながら、土壇場での逆転弾へ期待が高まった。

　直球を捉えた強烈な打球が三遊間を襲う。だが１打席目から敷かれていた“ボーアシフト”の網にまんまと掛かってしまう。打球は二塁寄りに守っていた三塁・岡本の真っ正面へ。二塁ベース後方に守っていた遊撃・坂本に転送され、本来の５→４→３ではなく、変則シフトならではの５→６→３の併殺打。逆転機はしぼんだ。

　４タコデビューとなったボーアに、井上打撃コーチは「最後の打席も紙一重だと思うし、いい形のヒットが１本出たら波に乗っていけると思う」と“これから”を強調した。早い段階での快音が待たれる。