阪神・高橋「練習できることに感謝」日記に思いつづり日常のありがたさ再確認

 阪神の高橋遥人投手(24)が球団施設が開放された15日、鳴尾浜で自主トレを再開した。球団広報を通じた取材では、活動休止中は新型コロナウイルスの感染拡大で、当たり前がなくなることに恐怖を覚えたという。感じたことを日記にしたためながら、自分の思いなどを日々確認。自主トレ再開の日を迎え、野球ができることに感謝した。

 快晴の下、グラウンドで野球ができる。それだけでありがたかった。高橋はこれまでの当たり前から、大切なことを感じ取った。

 「こういった状況の中で、こうしてまたトレーニングや練習をできることに感謝したいです」

 3月26日を境に、生活は一変した。藤浪、伊藤隼、長坂の3選手が新型コロナウイルスに感染して、チームは活動を休止した。その後、開幕が再延期。影響は野球界以外にも広がり続けた。7都府県に緊急事態宣言が発令され、日本中が不幸な状況に巻き込まれている。

 「単純に、世の中の当たり前のことが、当たり前じゃなくなることが、本当に怖いと思いました」。この状況で自分はどうあるべきか。肩のインナーマッスル強化などに取り組む一方で、日記に思いをつづった。

 「一日の中でどういうことをやったりとか、感じたことをそのまま書きました。野球だけでなく、ニュースでやっていたことなども書きました」。不自由なく野球ができる。ファンに応援してもらえる。当たり前だった出来事への考えを記し、日常のありがたさを再確認した。

 自主トレ再開日。鳴尾浜球場で体幹やウエートなどのトレーニングのみで体に刺激を与えた。球団は1軍クラスの寮生には、不要な移動を避けるために鳴尾浜での練習を指示しており、高橋は今後も自主トレ期間は鳴尾浜で汗を流す。

 「今は先が見えない状況なので、今後の意気込みというよりも、今できることをしっかりとやっていきたいと思います。練習はもちろん、イメージをしっかりと持っておきたいです」。まだ開幕は見えない。だが、活動休止中に感じた思いを忘れず、強い気持ちで野球に臨む。

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