阪神・原口“帝京魂”で完全復活 名将・前田監督激励に「頑張っている姿」で恩返し

 阪神・原口文仁捕手(27)が11日、都内のホテルで開かれた母校の「帝京高校野球部創部70周年記念式典 前田監督の古希を祝う会」に出席し、約600人の同校OBや関係者に元気な姿を披露した。昨年は大腸がんから鮮やかな復活を遂げ、日本中に感動を届けた。恩師から激励を受けた原口は“帝京魂”で、恩返しを誓った。

 超満員の会場に足を踏み入れると、恩師は満面の笑みで迎えてくれた。がっちり握手し、肩を組む。「いい体してるなあ!去年はよく頑張った!」。古希を迎えても、前田監督は元気いっぱい。ねぎらいと激励の言葉が、原口は何よりうれしかった。

 「ありがたいです。なかなかない機会なので、少しでもお祝いになればうれしいと思って、参加させていただきました。(前田監督は)お体もまだまだすごく元気なので、後輩の指導をバリバリしてもらって、甲子園で監督が采配しているところを何回でも見たいですね」

 前田監督と過ごした高校3年間を振り返ると「よく怒られましたね」と苦笑い。それでも感謝の思いは尽きない。大腸がんの手術から退院した時、シーズン中も度々、原口の携帯電話が鳴った。恩師のさりげない言葉に何度も救われた。

 「お電話で(体を気遣う)そういう言葉を頂いて、ありがたかった。育成(契約)になったり、なかなか1軍に上がれない時期も長かったんですけど…、ここ(帝京)で鍛えた3年間はすごく大きい。結果を出して、頑張っている姿を見てもらいたいです」

 今年も“帝京魂”で戦い抜く。年明けには念願のテレビ朝日系「夢対決2020 とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」の名物企画「リアル野球BAN」に出演した。同校野球部の大先輩・石橋貴明と再会するためにも「まずは本業で結果を残さないと最高の場所に呼んでもらえない」ときっぱり。「しっかりシーズンで結果を残してやることがつながると思うので頑張りたい」と気を引き締めた。

 昨年1月24日に大腸がんを公表した。手術、リハビリ…そして、戦列復帰後の1軍での活躍。激動の一年を過ごし、恩師の晴れ舞台に帰ってきた。ブラスバンドの生演奏が響く華やかな会場で、他のOBと一緒に壇上にも立った。

 “帝京魂”とは、と聞かれるとニヤリと笑った。「それは言わないですよ。見てもらえれば分かる。僕の中にありますけど、感じていただけたら」-。昨年は不参加を余儀なくされたキャンプも参加予定。不屈の魂を胸に秘め、完全復活の一年が幕を開ける。

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