ヒヤヒヤもミラクル劇完結 九回2死で判定が覆り大ピンチ 最後は球児が締める
「セCSファーストS・第1戦、DeNA7-8阪神」(5日、横浜スタジアム)
阪神がCS史上最大となる6点差を跳ね返す、奇跡の大逆転勝利。CSファイナルS突破へ王手をかけた。
1-7の七回、北條の3ランなどで2点差。八回は木浪の適時打、北條の2点三塁打でついに逆転した。
だが、緊迫の展開は最後の最後まで続いた。1点リードの九回2死、宮崎の放った打球は右翼フェンス際への飛球。高山がジャンプで捕球し、一度はアウトでゲームセットかと思われた。ナインもマウンド方向へ集まろうとしたが、ラミレス監督はリクエストのポーズ。リプレー検証が行われ、打球はフェンスでワンバウンドしていたため、判定が覆り、二塁打として試合が再開された。
申告敬遠で2死一、二塁。ここで打席に柴田を迎えたが、最後は守護神・藤川がこん身の一球で左邪飛に打ち取り、逃げ切った。
シーズンを6連勝で締め、奇跡的にCS進出。そして、CS初戦でもミラクル劇を完結し、虎党の六甲おろしが止まらない。
途中出場の木浪が2本の適時打、代打高山の二塁打も得点につながった。投手陣は西が一回に打球直撃で降板したが、全員でカバー。8投手の継投で奇跡を起こした。矢野監督は試合後の会見で思わず涙を流し、「選手はほんますごい。今のチームで目指す野球ができた。全員で野球ができたのがうれしい」と、たたえた。