梅野 同期の絆…横田引退に涙 惜別の騎馬隊結成「よう頑張ったね」

 センターの守備位置から、高山(左)、北條(中央)、中谷(右)らに担がれマウンドへ向かう横田
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 「ウエスタン、阪神4-2ソフトバンク」(26日、鳴尾浜球場)

 そっと抱き寄せた。瞳に映るのは、涙で顔がゆがんだ大切な後輩。阪神・梅野が静かに涙を拭った。「よう頑張ったね」。同期入団で同じ九州出身。二人に多くの言葉は必要なかった。

 同期の絆があった。一緒に頑張ろう-と、スタートさせたプロ野球生活。だが、横田が入院。闘病中には病室の扉をたたいた日もあった。この日は弟のような横田の“復帰”戦。定位置へと駆け抜けた後輩の元へ。中谷が、高山が、北條が…そして梅野が向かった。騎馬隊結成だ。

 一歩、一歩。進む歩幅が、別れの時間を意味していた。中堅からのレーザービームには、見守った選手総立ちで祝福。一瞬たりとも見逃したくなかった。横田の言葉が響く中、鼻をすする音が混じる。多くの友が涙し、目は真っ赤に充血した。

 青空の下、暖かい秋の風が吹いた。中谷は「ずっと一緒にやってきたので…」と言葉に詰まった。これまでの思い出が駆け巡る。そして、「落ち着いたらまたアホな話、みんなでしたいです」と笑った。

 梅野は「ああいうプレーを見せてもらって、勇気をもらったし、また頑張ろうって思った」と目に焼き付けた。みんなで見届けた横田の夢。この絆には続きがある。この幸せを、これからも分かち合う。

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