高橋遥 4回6失点…今季最短KOで公開説教 鯉とゲーム差3・5に

 2回、会沢に先制ソロを浴びた高橋遥
3枚

 「広島6-3阪神」(6日、マツダスタジアム)

 阪神は逆転CS進出に向け、負けられない3位・広島との敵地での3連戦初戦を落とした。先発の高橋遥人投手(23)は踏ん張れず、4回を8安打6失点でKO。大量5点を失った三回終了後にはベンチ内で大粒の涙をこぼした。広島とは3・5差に広がり、5位・中日には1・5差に詰められた。残り17試合。矢野阪神の意地が見たい。

 涙の80球だった。打たれたこと以上に、情けなかった。高橋遥人が、真っ赤に染まる大波にのみ込まれる。「投げる以前の問題だったので。無責任でした」。悔いが残るのは、怠った全力プレーだ。涙がほおを伝った。

 1点ビハインドの三回、1死一塁で1番・西川を迎えた。その3球目だった。146キロの直球を打ち返したボテボテの打球は左腕の横をすり抜けていった。その後、高橋遥は一塁ベースカバーに入れず。これが一塁内野安打となり、敵は勢いづいた。3本の適時打で一挙5失点。打者11人の猛攻を浴びるなど、今季最短の4回6失点KOとなった。

 「全力でできること、誰にでもできることをしっかりやらないといけない」

 5点を献上した三回終了後、矢野監督は悔しそうに戦況を見つめる高橋遥の元へ。すると、厳しい言葉を投げ掛けられた。責任の重さを静かに受け止めた。逆転CS進出を懸けた3位・広島との直接対決。「凡打でも一生懸命走ろうぜって春からやってきて、こんな大事な試合でやっていないのは俺も残念」と真意を口にした指揮官。大事な一戦で、打たれたこと以上に悔しさが残ったのは矢野監督も同じだった。

 集中打を浴び、二回には被弾もした。併殺打になるはずが、判断ミスをする準備不足も露呈した。それでも指揮官は6失点について、最後まで責めることはなかった。空回りした思い。四回は意地で三者凡退とした高橋遥だが「チームに申し訳ないし、情けない」と怠った全力プレーを猛省し続けた。

 涙がこぼれたベンチ内での公開説教。だが、試合後の高橋遥は逃げなかった。反省と悔しさを胸に言葉を紡ぎ続ける。「全力でやるとか、当たり前のことをしっかりできるようにしたい」。泣くほど悔しい一戦から、最後まで目を背けなかった。苦しいときを乗り越えて。涙の数だけ強くなれる。

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