来季去就に注目が集まる阪神・鳥谷敬内野手（３８）が３０日、甲子園球場の室内練習場で早出練習を行った。終了後、報道陣の呼びかけには、多くを語らず退出した。

　この日午前中には谷本修球団本部長が対応。今季が５年契約の最終年となる鳥谷と、揚塩健治球団社長をはじめとした球団首脳陣が２９日に会談したことを明かしていた。

　谷本本部長は「あれだけのレジェンドプレーヤーですから。丁寧にやらないといけません」と述べた。球団としての来季方針は伝えたが、引退勧告による今季限り退団との見方も出ている中、「自分で出処進退を決めるべき数少ない選手」「答えはまだ全然出ていないです」とした。

　鳥谷の希望に応じて引き続き、会談の場を設ける意向。他球団流出は避けたい思いも見え隠れした。

　鳥谷は２００３年ドラフト自由枠で入団。新人イヤーから主力として活躍し、遊撃手として歴代最長の６６７試合フルイニング出場、１９３９試合連続出場（歴代２位）など偉業を成し遂げている。現在の通算２０８２安打は、球団の生え抜き選手として歴代最多安打。

　遊撃再挑戦で迎えた１６年目の今季は、開幕から主に代打中心の出場。５６試合で打率・２０８に止まっている。