西 キタキタ連勝や!好調広島を6回1失点 三回ねんざも奮投報われ5勝目

 6回、マウンドで雄叫びを上げる西
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 「広島1-4阪神」(3日、マツダスタジアム)

 ただ、目の前の勝利だけを目指して腕を振った。先発としての自覚と責任感が、阪神の西の94球の力投に色濃く見えた。「連敗しないことだけを考えてマウンドに上がりました」。敵地で浴びる虎党の歓声とチーム全員の笑顔が、心を満たした。

 初回、菊池涼に先制ソロを許したが、その後は無失点。三回は無死一塁から西川を右飛に抑えた際、踏み出した左足首を捻挫し、治療のため一度ベンチに下がった。

 「状態がちょっと悪かった。何とか最低限できるように治療してもらった」と明かすほどだったが、マウンドに戻ると続く菊池涼を投ゴロ併殺打に斬った。患部については「やったばかりなので、これから治療します」と淡々と答えた。

 右打者の外角への制球力が際立った。六回は味方の失策から2死一、三塁で鈴木を迎えたが三ゴロに仕留め、力強く拳を握った。マツダスタジアムでは3試合で2勝負けなしと好相性を誇っている。

 7月30日にプロ初勝利を挙げた浜地には、高級スーツケースをプレゼントした。スーツケースを持っていなかった後輩へ、機内に持ち込めるサイズのものを贈った。その浜地には自ら実践している“法則”を助言したこともあった。

 長いシーズン、いい時も悪い時もある。西が実践するのは、その日が終わるまで結果に執心し、日をまたぐ深夜12時になると切り替えるというもの。媒体を通してその考えを知り「昔だけど(元中日の)山本昌さんだったかな。すごく共感できた」と実感を込めた。

 「シンデレラの“魔法が解ける”じゃないけど、勝っても余韻に浸るのは12時まで。日付を越えたらまた次の一日」と西。勝っても負けても、その思考が右腕を支えている。

 矢野監督は「西に勝ちが付いたっていうところがね、一番というか」と目尻を下げた。苦しい時にチームを救う姿には、先発の柱としての大きな存在感が光っていた。

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