大山、猛打賞締め 85年掛布以来!生え抜き前半戦全試合4番 後半戦も任せた
「阪神1-4巨人」(10日、甲子園球場)
4番を担い続けてきた生え抜きが、前半戦の締めくくりで固め打ちだ。1-4で敗れた中、阪神・大山が3打数3安打(1四球)、今季4度目の猛打賞で存在感を光らせた。「(3安打?)そうですね」と短く言葉にした後、敗戦の影響からか表情に笑顔はなかった。
強烈に左方向へ引っ張った。四回は今村が初球に投じたスライダーを積極的に振りにいき、左前打とした。六回は流れを変える一打だった。先頭の糸井が右前打で出塁するも、オーバーランして刺された。
1死無走者になって打席を迎えたが、ここで大山は冷静だった。左腕の2球目のスライダーを強振すると、打球は左翼線へ転がる二塁打に。続くマルテの適時打を呼ぶ、起点打となった。
「勝つために結果を出していくしかないので」と話す大山。気持ちを切らさず、この日の最終打席でも三塁強襲の内野安打を放つなど、主軸としての意地を発揮した。
3年目の大山が開幕から全84試合で4番の座を守り抜いている。生え抜きでは、97年の桧山が前半戦80試合中79試合で4番を務めた。前半戦全試合で4番となると85年の掛布以来だ。継続した起用は矢野監督の信頼の表れだ。
「もちろん育てるための4番でもある。4番ってすごく重圧があるし、そこの重圧と戦いながらやれる。やることで悠輔(大山)の成長が俺はあると思って4番で使っている。結果も姿勢も全て含めて認められる位置。成長につながると思って期待してるんで」
指揮官は、後半戦も4番として成長していく姿を願う。大山自身、試合後、すぐに次への戦いを見据えていた。「後半戦も頑張ります」。チームの主軸としての自覚を胸に-。球宴明けの後半戦、背番号3がチーム浮上のキーマンとなる。