阪神2軍投手陣が好成績の要因とは
阪神2軍はここまで68試合を戦い、36勝27敗5分けでウエスタン・リーグ首位。リーグ2連覇に向け、今季も粘り強い戦いを見せている。今回、焦点を当てるのは投手陣だ。
優勝した昨季のリーグ防御率は3・00だったが、今季は2・60とさらに好成績を残しており、安定感が際立っている。
その要因とは-。投手陣に聞くと、分析が投球に生きている、と話す選手が多い。これまでもチャートや動画を用いて打者の対策を練ったり、課題を見つめ直してきた。今年から香田投手コーチが2軍に加入し、ストライク率や走者を出す確率などを入念に確認するようになったという。
「率だったりは参考にもなるし『前回良かったから、ここはこういう勝負にしてみようか』などパターンの見え方もできてきた」
今季、防御率1・54を記録する石井はこう口にした。昨季は12試合の登板(14投球回)で与四球が10だった。今年は26試合登板(23回1/3)で与四球は13と割合が減少している。特性やデータを踏まえ「軸足を意識しよう」と投手コーチらに指摘を受け、フォームを改良。制球に手応えをつかみつつある。
技術や精度の向上を目指し練習を重ねることは大事だが、確率やデータを起点とする「思考力」も大切な要素となり得るだろう。7月からはいよいよ夏場に差しかかり、投手陣の疲労などもたまりやすくなってくる時期だ。ここで1軍を目指す投手たちが安定感のある投球を続け、苦しい時期に昇格し、チームを救う存在となることを期待したい。
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