ドラ1近本プロ1号 12球団新人一番乗り!甲子園で虎党にドカンとあいさつ

 「阪神2-5DeNA」(11日、甲子園球場)

 希望の光や!阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が、DeNA戦の七回に代打でプロ入り初アーチを放った。新人が代打でプロ1号を放ったのは、球団では87年の八木以来、32年ぶり。甲子園開幕カードで3年ぶりの負け越しスタートとなったが、12日からの中日3連戦に向け、ドラ1ルーキーが湿る打線の起爆剤となる。そんな期待感を漂わせる一撃だった。

 いつも全力疾走でグラウンドを駆け回る虎の背番号5が、ダイヤモンドを悠々と1周する。プロに入って初めて体験するベンチ前で出迎える仲間とのハイタッチ。はにかむような表情で、近本がチームメートからの祝福を受け入れた。

 12球団ルーキー一番乗りとなるプロ1号。「えっと…あんまりよく覚えていません…」。興奮もあったのだろう。ベンチに帰ってくるまでの心境を聞かれると、初々しい答えが返ってきた。

 ラッキー7。虎打線の奮起を促すかのように、無数のジェット風船が夜空に打ち上げられた直後だ。その期待に応えるかのように、ドラ1ルーキーがかっ飛ばした。代打で打席に入ると国吉が1ボールから投じた2球目、143キロ直球を思いっきり振り抜いた。

 角度良く舞い上がった打球は右中間スタンド最前列へ着弾。劣勢ムードの中で見せた一撃に聖地が揺れる。「とにかく塁に出ようとファーストストライクから積極的にいきました。甲子園で最初を打てたというのはうれしいですね」。9日のDeNA戦でも5点差をひっくり返す大逆転の起点となる安打&盗塁を決めた。この新人は場のムードを変える、何かを持っている。

 「悔しさはありますが、長い目で見たときに、この期間があって良かったと思えるように」。4試合続けてのスタメン落ち。それでも腐ることなく前を向いて取り組んできた。

 身長170センチとプロ野球選手としては小柄な体。外出先や遠征の移動時に、一緒にいる選手がサインを求められるなか、ファンから存在を気付かれないこともある。そのときはいつも、「みんなに知ってもらえるように、もっと結果を残す」と強く心に誓うという。

 35打席目で飛び出した第1号。記念のボールはファンから球団関係者を通じて、本人に手渡された。阪神の新人が代打でプロ1号を放ったのは、2リーグ分立後では3人目の快挙。“顔”でファンに気付かれるスター選手になる日まで、近本が全力アピールを続けていく。

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