福留Vポロリ誘発 打った瞬間のため息が大歓声に!

 7回、福留は右前に適時打を放つ
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 「阪神12-8DeNA」(9日、甲子園球場)

 打った瞬間、スタンドの大部分から漏れたため息が大歓声に変わった。右翼・ソトのグラブから打球がこぼれると、満員のスタンドが揺れに揺れた。総立ちのファンから注がれる割れんばかりの拍手が、二塁ベース上の阪神の福留を包み込む。5点差を追いつき、追い越した“殊勲の一打”は、頼れるベテランのバットから生まれた。

 2点ビハインドで迎えた八回の攻撃。梅野のソロで1点差に詰め寄り、2四球と内野安打で2死満塁の絶好機を迎えた。打席に背番号8。甲子園開幕戦に訪れた4万6298人の期待という名の視線を一身に浴びた。

 相手はパットンから守護神・山崎を投入する必死の継投。2球で追い込まれたが、カウント1-2からの4球目だ。右翼に高く舞い上がった飛球。平凡な右飛かと思われたが、勝利の女神は猛虎に味方した。ソトが打球に追いつきながら落球。3人の走者が全員生還し、逆転だ。

 七回にも反撃の適時打を放つなど、中盤でワンサイドゲームの様相を呈した一戦を勝利に結び付けた。「それが一番じゃないでしょうか」と振り返った福留は、八回の一打に「それも野球の一つでしょう」と涼しげ。「今日は僕のことより、梅野のサイクルを書いてやってください」。クラブハウスへとつながる通路で、チーム最年長の男は、殊勲の選手会長を称えた。

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