大山 4番待ってました!初タイムリー&マルチ「常に不安との闘い」

 1回、先制となる適時打を放つ大山
2枚

 「広島2-3阪神」(5日、マツダスタジアム)

 試合後の4番はバット1本を手に、かみしめるように言葉を紡いだ。「ホッとしてない。常に不安との闘いなので」。勝利に笑みはなかった。期待、責任、重圧。押しつぶされそうな心と懸命に闘う毎日。だが、阪神・大山悠輔内野手が放った1本の先制打は確かに、チームに勝利を呼び込んだ。

 初回だ。2死二塁で巡った好機。心を奮い立たせるように、初球から積極的にスイングした。2-2から5球目。外寄り140キロのカットボールにバットを出した。見送ればボール球。だが、食らい付いた打球は中前に抜けた。チームとして5試合ぶりの先制点だ。

 「開幕からずっと打てていなくて、自分自身、情けなかった。チーム(の成績)にも影響したと思います。先制点になったのは、自分にとってもよかった」

 5試合、19打席ぶりの安打。今季初のタイムリーだ。オーダーを変えても、4番は不動。この日は2日連続で全体アップから離れて室内で打ち込んだ。4日は清水ヘッドコーチ、浜中打撃コーチと3人で、この日は清水ヘッドと2人で黙々とバットを振り込んだ。「気持ちに迷いはないから大丈夫だ」。熱きエールにバットで応えてみせた。

 四回にも左前打で今季初マルチ。乗っていけるか-そんな問いに、大山は強く首を振った。「また明日は明日です。この点差から始まるわけじゃない。一から気を引き締めて戦います」。一喜一憂はしない。打順が不動なら、心も不動にする。連敗ストップから連勝街道へ。4番のバットが始まりの合図になる。

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