【メッセンジャー・インタビュー2】若手を育てるのも自分の仕事の一つ

 阪神のランディ・メッセンジャー投手(37)が4日、デイリースポーツのインタビューに応じた。猛虎愛の根底にあるのは2003、05年のリーグ優勝に貢献したジェフ・ウィリアムス(46)=現駐米スカウト=が貫いた「必要とされることが男の仕事」という精神。今季から日本選手扱いとなるが在籍9年間で優勝は未経験。背番号54を受け継ぐ右腕が10年目への熱い思いを激白した。

  ◇  ◇

 -監督が代わり、キャンプで自主性が重んじられている。変化は感じるか。

 「矢野監督も僕のことを信頼してくれているし、自分も何をしなければならないか分かっている。自主性を重んじる矢野さんの野球を尊敬しながら、準備していきたい」

 -日本では「やりなさい」という方針、指導が一般的。自主性を重んじるという意味では米国に近く、やりやすいか。

 「特定の選手たちは首脳陣のメニューに合わせないといけないけど、自分たちでやることが分かっている選手たちは自分たちでどんどんやっていくスタイルを取っている。そのやり方に従って自分もやっていきたい」

 -米国ではチームメートはライバルという意識が日本より強い。その中で若手の選手たちに積極的に指導し、アドバイスを送っている。その狙いは。

 「切磋琢磨(せっさたくま)も必要だけど、若手がどうすれば成功するのか、野球だけでなく人生でどう成功していくか。10年間やってきたから、若手を育てるのも自分の仕事の一つと思う」

  一緒に切磋琢磨

 -それが自身にとって、タイガースに残したいものか。

 「本当に厳しい世界でやっていかないといけないので、若い選手たちにも自分のようにならないといけないし、長く続けて成功してもらいたい。だから、若い選手に教えている。一緒に切磋琢磨して自分のようなところまできてくれれば」

 -自分の練習時間を割いてまでそうすることは犠牲なのか。得られるものはあるのか。

 「犠牲ではなく、若手に教えて自分も習うことがあって、そこに時間を割くことも意識している。もっと質問してほしいけど、ベテランだから(若手が)神経質になっているのかな(笑)」

 -もっと聞きに来なさい、と。

 「チームスポーツなので、若手に教えることが自分だけじゃなく、チームのためにもなる。小さいことかもしれないけど、一つ伝えることでその選手にとって大きな変化になるかもしれないし、それが他の選手に影響するから大切なこと」

 -阪神ファンは熱い。例えば2ボール、3ボールとボールが先行すると球場がざわつく。それについてはどう感じているか。

 「負けている時はザワザワするし、いい時は歓声をくれる。自分がマウンドに立った時は聞こえないぐらい打者に集中しているから、あまり気にしていない」

 -カープファンは2ボール、3ボールでも拍手で後押しする。

 「歓声をくれるのも、ざわつくのも、結局それだけタイガースへの感情の起伏があるということ。それだけチームを愛してくれていることだし、そういう起伏があっても理解できる。愛してくれるファンだからこそ、自分がそれに応えないといけない」

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