近本「惟一心」糸原主将ムチャぶりも堂々 突然の声出し指名に日本一“号令”

 清水ヘッドコーチ(左)指導の下、走塁練習を行う近本
3枚

 「阪神春季キャンプ」(2日、宜野座)

 ムチャぶりも問題ない。阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=がキャッチボール前の円陣で声出しをした。主将・糸原から受けた突然の指名。社会人時代のチームの合言葉「惟一心(これいっしん)」を踏まえながら堂々の満点回答で応えた。

 突然の大役にも慌てることはなかった。キャッチボール前の円陣。主将・糸原から「近本」と声出しの指名が入った。迷うことなく、コーチ陣や福留、鳥谷らベテランも囲む中心へ。ルーキーが堂々のあいさつで強心臓ぶりを示し、チームを鼓舞した。

 「『惟一心(これいっしん)』という言葉があり、みんなで心を一つにすれば、いかなる大敵にも挑んでいけるという意味があります。(阪神は)昨年は最下位でしたが、日本一を目指して頑張っていきましょう」

 戸惑いはあったものの、そつなく役目を果たした。「全然、何を言ったらいいのか分からなかった。できることをできてよかった」。「惟一心」は、昨季まで在籍していた大阪ガスのチーム合言葉。力強く言い切ったルーキーの姿に、清水ヘッドコーチからは「素晴らしい」と声が飛び、ナインは拍手で称賛した。

 練習でも、自分の色を披露。全体メニュー終了後に行った個別練習で、清水ヘッド、筒井外野守備走塁コーチに盗塁の指導を受けた。特打で土の部分が使えなかったため、芝生の上で開始。打撃練習が終わるとともに、一塁ベースへ移動して何本もスタートと帰塁を繰り返した。ユニホームを泥まみれにしながら、最大の武器である足に磨きをかけた。

 まだまだ改善する点は多い。「盗塁はスタートだったり人それぞれ。コーチから『自分に合うものを作っていけ』と言われました。自分の中で課題はまだまだあるので、克服したい」。コーチからの助言を取捨選択しながら、自らの技術力向上へとつなげる。

 清水コーチは「本人も(走塁に)興味があり、いろいろ聞いてきた。ルーキーでいきなりああいうこと(走塁練習選択)をするなんて。教える方からすればうれしいこと」と姿勢に目を細めた。

 貪欲さに臆することない強心臓を持つ近本。思い切りのよさを発揮し、開幕1軍への道を自らの手で切り開いていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス