秋山どうした リーグ&自己ワーストの10敗 プロ初の押し出し四球「申し訳ない」
「巨人2-0阪神」(24日、東京ドーム)
試合後の通路。阪神・秋山は「うーん」と考え込んだ後、ゆっくりと苦しい胸中を言葉にした。「いい球もあったんですけど、低め、低め(の意識)が、結果的に押し出し四球になってしまった」。5回で111球を要し、7安打2失点で降板。打線の援護もなく、リーグワーストの10敗目だ。
序盤から失点、点差以上に重い試合展開だった。二回。先頭の岡本を四球で歩かせた。苦手にする4番打者に、珍しく制球が定まらない。続く阿部には中前打を浴びた。1死を挟み、大城に右前に運ばれて満塁。ここで8番・山本との対戦だ。
3球続けてボール。ストライクを挟んで、5球目は大きく外れた。昨季、与四球率0・90と、両リーグトップの数字を残した右腕。昨年5月30日のロッテ戦で押し出し死球はあるが、押し出し四球はプロ入り後初めてだった。厳しい判定にも泣いた。だが、軸となる直球の制球が安定せず、逆球が目立った。香田投手コーチが言う。
「もう少し、秋山らしい制球が欲しい。粘ったかもしれないけど、点の取られ方がね。四球からの失点に、投手に打たれての失点」
四回だ。1死から大城に対して初球、内角の直球を右翼ポール付近に運ばれた。一度は本塁打と判定されたが、リプレー検証で覆る。粘って左飛に抑えた。だが…。2死から山本に右前打を浴びると、メルセデスに左中間を破られた。「抑えないといけなかった」と、本人も猛省の高めに浮いた失投。痛恨の2点目を献上した。
3四球は今季ワーストタイ。初回以外、毎回出塁を許した。三回の打席では1死一塁で送りバントを失敗。投打に波に乗れぬ悪循環。6月7日のオリックス戦以来、登板7戦白星なく5連敗だ。「チームに申し訳ない」。苦しむ先にまだ、光は見えない。勝てない登板が続く。もどかしい投球内容が続いている。
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