大山痛恨けん制死も…金本監督「いい経験」初回野選も責めず

 「巨人3-1阪神」(9日、東京ドーム)

 勝てるチャンスはあった。仕留め切れずにミスも出て、黒星を背負った。今季初の4連勝とはいかず、連勝は3でストップ。阪神・金本知憲監督(50)は拙攻を嘆いた。

 「得点圏での打撃でしょうね。得点圏は、ランナーなしとは違うんだから。ピッチャーも気合を入れてくるし。打者は得点圏でどうするかということだから」

 再三の好機を逃した。四回から九回まで、すべて先頭打者が出塁しながら五回の1得点だけ。クリーンアップの3人が無安打に終わった中、気がかりなのは福留だ。六回1死二、三塁の三振を含め、3度の得点圏を生かせず4タコ。5月はわずか2安打で適時打もゼロという状況だ。

 福留は無言で球場を後にしたが、金本監督は福留に関して「ここまでずっと出てるからね。(疲れは)あるのかも分からんね」と話した。打つべき人が打たないと得点は生まれない。そこにミスも重なればなおさらだ。

 沈黙の打線だけでなく、走塁面で痛かったのは2点を追った七回。無死一、二塁で、二走・大山がけん制死。さらに大山は初回1死二塁の守備で、ゲレーロの打球を処理した際に慌てて帰塁した二走・吉川尚を二塁で刺そうと試みたが、判定はセーフで記録は野選。リクエストのリプレー検証でも覆らず、そこから先制を許した。

 金本監督は大山を責めることなく「(けん制死と野選を含め)同じことをやったらダメだし。二度とないように、いい経験にしてほしいし」と話した。ただの一敗にはせず、次の勝利に生かしてもらいたい。

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